吹奏楽 部録

きれいなハーモニーを創りたい。

私の勤務する学校には、週に数回学校が依頼した外部講師がいらっしゃいます。

定年退職をされた年配の先生で、

熱血漢の体育会系な先生です。

今週は面談週間なので、担任を持っている私は夕方までずっと面談が続くのですが、

今日もその外部講師の方が私に変わって指導していました。

面談が終わり、練習室に向かうと、

本来であれば1時間以上前に終わっているはずのサウンドトレーニングを

その外部講師のもとで、いくつかのグループに分解して行っていました。

なかなか響きも合わず、指導している講師はピリピリし始め、

生徒たちは半泣き状態。。。

 

きれいなハーモニーを創りたい。

これは生徒も私たち指導者ももちろん同じ考えです。

ですが、10点しか取れない生徒が、

いきなり100点は難しいです。

いくら美味しい料理でも(有益な情報であっても)

お腹がいっぱいのところに、(理解しきれないところに)

「美味しいから」とひたすら食べさせ続けても、(これでもかと教え込んでも)

食べている本人はおいしさを実感できる余裕なんてありません。

(何をどうしたらいいのか混乱するだけです)

まずは焦らずに、

一つずつステップアップして行きましょう。

歌ってみる。

少人数で響きを揃える。

倍音を意識する。

全部一度に教え込もうとすればするほど

「自分にはできない」という苦手意識が生まれてしまいます。

熱心なお気持ちは分かりますが、生徒が泣いています。

生徒の実態を見つつ、今何を求めるのか。

指導者として、そのハードルの設定について考えさせられる1日でした。

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